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顎関節症はいつ治るの?治療期間や早く治すポイントを解説

顎関節症はいつ治るの?治療期間や早く治すポイントを解説

長引く顎関節症の痛みや違和感に悩んでいる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。 顎関節症は、無意識のうちに歯を食いしばったり、歯ぎしりをする癖がある人、噛み合わせや歯並びが悪い人がなりやすい傾向にあります。
本記事では、顎関節症の治療期間や、早く治すためのポイントを解説します。

  • 顎関節症はいつ治るのか
  • 顎関節症の診断と治療
  • 顎関節症を早く治すために

顎関節症は、原因や症状によって適切な治療法が異なるので、ご自身の症状に合った治療法を見つけるために、ぜひ参考にしてください。

顎関節症はいつ治るのか

顎関節症はいつ治るのか

顎関節症の治療期間はどれくらいですか?
顎関節症の治療期間は、症状の重症度によりますが、通常は1ヶ月から3ヶ月程度の期間で初期治療が行われます。
症状の改善が見られない場合は、さらに専門的な治療や医療連携を要することがあります。具体的な治療期間は個々の症状や反応によって異なるため、詳細は医師との相談が必要となります。
顎関節症は治療後に再発することはありますか?
一部の患者さんに、症状が改善した後に再び顎関節症の症状が現れることがあります。これは、治療が原因に対する一時的な緩和であった場合に再び症状が現れるケースがあるからです。
再発を避けるためには、治療後も引き続き適切なケアや予防策が必要です。定期的な検診や、適切なセルフケア、ストレス管理などの習慣の維持が重要です。
顎関節症は自然に治りますか?
顎関節症が自然に治るかどうかは症状によります。多くの場合、軽い症状は自然治癒することがありますが、一部の症状では放置すると顎の変形やほかの合併症(顎関節変形症、開口障害、閉口障害、難聴、顔面神経麻痺)を引き起こす可能性があります。
症状が進行すると、手術が必要になることもあるので、注意しましょう。 以下が、合併症の詳細です。

  • 顎関節変形症:顎関節の軟骨や骨がすり減ったり変形したりする病気です。口の開閉がさらに制限されたり、顎関節に強い痛みが生じたりすることがあります。
  • 開口障害:口が十分に開けられない状態です。食事や会話などに支障をきたすことがあります。
  • 閉口障害:口がしっかりと閉じられない状態です。唾液が垂れたり、食べ物をこぼしたりすることがあります。
  • 難聴:顎関節の炎症が耳に影響を与え、難聴を引き起こすことがあります。
  • 顔面神経麻痺:顎関節の炎症が顔面神経を圧迫し、顔面神経麻痺を引き起こすことがあります。

もし、痛みがなくても、顎の動きに支障が出たり、顎が鳴るなどの症状が見られる場合は、早めに医師へ相談しましょう。

顎関節症の診断と治療

顎関節症の診断と治療

顎関節症はどこで診てもらえますか?
顎関節症の診断と治療は、主に歯科医院で行われます。特に、歯科口腔外科や顎顔面外科がこの分野を専門的に扱っています。
また、顎関節症に対するアプローチは、物理療法や矯正治療を提供する整形外科や理学療法士によってもサポートしてもらえることがありますので、受診する前に確認しておくとよいでしょう。
顎関節症の診断方法を教えてください。
顎関節症の診断には、まず患者さんの症状を聞き取り、顎関節の音や開口の角度を調べる身体検査が行われます。また、顎関節を指で圧迫して痛みや違和感の有無を調べることもあります。
画像検査は、レントゲン、CT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像法)を用いて顎関節の骨や周囲の軟部組織の状態をチェックするのが主流となっています。
CTとMRIについて補足すると、CTはX線を使用して体内の断層画像を生成します。骨構造や軟部組織、血管の詳細をとらえるのに適しており、撮影時間が短く、広範囲の検査が迅速に行えるため、急性の外傷診断などに用いられます。
また、MRIは強力な磁場と無線波を利用して体内の詳細な画像を作成します。特に軟部組織の構造が鮮明に見ることができるので、神経組織、筋肉、関節内部などの詳細な観察に優れています。加えて、MRIは放射線を使用しないため被爆のリスクがなく、繰り返しの検査にも適しています。
顎関節症はどのように治療しますか?
顎関節症の治療方法は、症状の程度に応じてさまざまですが、主に物理療法、薬物療法、行動療法が用いられます。
まず、物理療法ではマウスピースの使用やストレッチが適しているといわれています。次に、薬物療法としては痛みや炎症を抑えるために非ステロイド性抗炎症薬が処方されることがあります。
最後は、行動療法によって日中の顎のクセを改善することも重要です。重症の場合には、手術が必要になることもあるため、自身の状態を把握することが重要です。

顎関節症を早く治すために

顎関節症を早く治すために

顎関節症でやってはいけないことはありますか?
顎関節症の際に避けるべきことはいくつかあります。 例えば、硬い食べ物を食べることや、大きく口を開けることは顎への負担を増やすため避けるべきです。
また、長時間同じ姿勢でいることやストレスも顎関節への負担を増加させることがあるので、注意が必要です。
顎関節症の症状を悪化させないためにも、これらを意識することが大切です。
顎関節症のセルフケア方法を教えてください。
顎関節症のセルフケアには、安静にすること、温熱療法、咬筋マッサージ、側頭筋マッサージ、ストレッチ、マウスピースの使用が含まれます。これらは顎の負担を減らし、痛みを和らげる助けになります。改善が見られない場合は医師の診断が必要です。
最初に、マッサージとマウスピースを詳しく説明します。咬筋は、顎の筋肉の中で大きい筋肉なので、この筋肉をほぐすことで、顎関節周辺の緊張を緩和し、痛みを和らげます。以下が、咬筋マッサージの詳しいやり方です。

  1. 人差し指と中指を、咬筋(耳の前あたり、かみしめたときに盛り上がる部分)に当てます。
  2. 少し痛みが出る程度の強さで、円を描くようにマッサージします。
  3. 1回につき1分程度、朝晩2回行うのがよいでしょう。

次に、側頭筋マッサージのやり方です。

  1. 人差し指と中指を、こめかみのあたりに当てます。
  2. 少し痛みが出る程度の強さで、円を描くようにマッサージします。
  3. 咬筋マッサージと同様、1回につき1分程度、朝晩2回行うのがよいでしょう。

セルフケアはあくまでも補助的な手段であり、治療ではないので、ひどい痛みがある場合は無理に行わないでください。

最後に、マウスピースについてです。
顎関節症治療用として使用されるマウスピースには、安定化スプリントと再配置スプリントがあります。安定化スプリントは、顎の位置を安定させて筋肉の緊張を和らげるために使用され、再配置スプリントは、顎の正しい位置に戻すために使われます。
メリットとしては、これらが非侵襲的であり、症状の緩和に役立つ点がありますが、適切な調整が必要であり、長期間の使用が必要になる場合もあります。また、誤った使用は症状を悪化させることもあるので、注意が必要です。

編集部まとめ

編集部まとめし

ここまで、顎関節症の治療期間や早く治すポイントを解説しました。
要点をまとめると、以下のとおりです。

  • 具体的な治療期間は個々の症状や反応によって異なるが、初期治療は1ヶ月から3ヶ月の間で行われる
  • 顎関節症の治療方法は、症状の程度に応じてさまざまだが、主に物理療法、薬物療法、行動療法が用いられる
  • 顎関節症を早く治すため、顎に負荷がかかるような行動は控える

長期間、顎の症状に悩まされている方でも、顎関節症は適切な治療を受けることで症状が改善する疾患です。顎のトラブルに気づいた方は、早めの治療開始と、日常生活の注意点を守ることが大切です。顎関節症でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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