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顎関節症

顎関節症は病院に行くべき?病院ではどんな治療をするのかも併せて解説

顎関節症 病院

顎関節症は、顎の関節や筋肉に痛みや音が出る病気です。
顎関節症の治療は、歯科や口腔外科で行われますが、病院ではどんな検査や治療をするのでしょうか。
本記事では顎関節症と病院について以下の点を中心にご紹介します。

  • 顎関節症と病院
  • 病院では何をするのか
  • 顎関節症の治療にかかる費用

顎関節症と病院について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

顎関節症と病院

顎関節症と病院

顎関節症は病院に行くべきですか?
顎関節症は、顎の関節や筋肉に痛みや動きの制限が生じる病気です。主な症状には、口を開ける際の痛み、顎の動きに伴う音(ゴリッ、カクッなど)、口が十分に開かないことなどがあります。
症状の程度や影響を受ける生活の質により病院での治療が必要となりますが、症状は一時的に出現し自然に寛解することもあります。
しかし、以下のような場合は病院での受診をお勧めします。

  • 症状が改善しない場合:軽い症状でも1週間程度様子を見て改善が見られない
  • 日常生活に支障が出る場合:口が開きにくい、痛みが強いなどで日常生活に影響が出ている
  • 症状が悪化する場合:音が大きくなる、痛みが増すなど症状が進行している

症状が軽い場合でも、自己判断せず医師の診察を受けることが重要です。症状を放置すると悪化する可能性がありますので、早期に受診するようにしましょう。

顎関節症は何科に行けばいいですか?
顎関節症は、歯科や口腔外科で診てもらうのが一般的です。
顎関節症の治療方法は症状や原因によって異なりますが、薬物療法、理学療法、運動療法、スプリント療法、心身医学療法などがあります。
また、噛み合わせや歯並びが悪い場合は、歯列矯正も必要になることがあります。【歯科】
顎関節症は、口の中や顎の関節の周りの組織が原因になっていることが多いとされるため、まずは歯科医院を受診することが一般的です。
歯科医院では、顎関節症の診断と基本的な治療を行います。顎関節症の専門医がいる場合もあります。
初診時には、患者さんの症状や生活習慣に関する詳細な問診が行われます。口腔内の検査を通じて、歯の噛み合わせや歯並び、歯肉の状態などがチェックされます。顎関節の動きや開口時の痛みの有無、顎関節の音の確認などが行われます。
歯科医院では、顎関節症の初期診断と基本的な治療が行われますが、より専門的な治療が必要な場合は口腔外科を紹介されることがあります。
歯科医院での治療は、主に顎関節症の原因となる噛み合わせの問題に焦点を当てたものになります。

【口腔外科】
顎関節症の場合、歯科医院の中でも、特に口腔外科を標榜している医院や、顎関節症の治療に特化している医院を選ぶことが望ましいです。口腔外科では、より専門的な診断や治療が可能とされています。
口腔外科では、顎関節症のほかに口腔内の炎症や腫瘍、顎の骨折なども診療します。
口腔外科ではより専門的な検査が行われ、レントゲンやMRIなどの画像診断によって顎関節の構造的な問題や、顎関節の機能障害に関する詳細な評価が行われます。必要に応じて、顎関節の動きを改善するための物理療法や、特定の薬物療法が提案されることもあります。
口腔外科では、顎関節症のより複雑なケースや進行した症状に対応しています。
治療計画は個々の患者さんの状態に応じて異なり、場合によっては外科的介入が必要になることもあるでしょう。

顎関節症は、耳の痛みや頭痛などの副症状が出ることもありますが、耳鼻科や神経科などを受診しても、顎関節症の原因は見つからないことが多いようです。
歯科では主に噛み合わせの問題に焦点を当てた治療が行われ、口腔外科では顎関節の構造的な問題や機能障害に対するより専門的な治療が行われます。
患者さんの症状や状態に応じて、適切な科を選ぶことが重要です。

顎関節症は自然治癒しますか?
顎関節症の自然治癒については、個人差があります。
一部の軽度の症例では、顎関節にかかる急性的な負荷や炎症が収まり、症状が一時的に軽減されることがあり、自然治癒の一形態と言えます。
ただし、顎関節症は構造的なダメージが残る可能性があり、放置すると慢性的な症状に悩まされたり、顎の歪みが進行したりします。
生活習慣の改善やストレス管理は、症状の軽減に寄与することがありますが、悪化した場合には自然治癒だけでなく、専門的な医療機関の受診が重要です。
顎関節症を放置したらどんなリスクがありますか?
顎関節症を放置すると、いくつかの重要なリスクが生じます。
まず、顎の痛みや動きの制限が現れ、口を開けたり閉じたりする際に痛みや異音が生じ、噛み合わせの不調が日常生活に支障をきたす可能性があります。
さらに、顎のバランスの崩れが全身に波及し、肩こり、頭痛、腰痛などの不快な症状が生じます。顎関節が耳の近くに位置するため、耳鳴りやめまい、耳の違和感も増加します。
目の奥の痛みや視神経にも影響を及ぼす可能性があります。これにより、生活の質が低下し、全身の不調が増幅される可能性があります。
また、治療の困難さも大きなリスクです。顎関節症は早期に治療を始めることで改善が期待されますが、放置すると症状が進行し、治療が難しくなります。
一部の症例では外科手術や矯正治療が必要になることもあります。

病院では何をするのか

病院では何をするのか

検査はどのようなことをしますか?
顎関節症の検査は、以下のようなことが行われます。

  • 問診:顎関節の痛みや音、開閉障害の程度や発症時期、原因となった事故や習慣などについて聞きます。また、ストレスや睡眠状態、咬合や歯ぎしりなどの口腔内の状況も確認します。
  • 触診:顎関節や周囲の筋肉、顎の動きを手で触って調べます。顎関節の位置や形、動きの異常や痛みの有無、音の発生などをチェックします。
  • 画像検査:レントゲンやCT、MRIなどの画像検査を行って、顎関節の骨や軟骨、関節円盤などの構造や状態を詳しく見ます。顎関節の変形や炎症、脱臼や亜脱臼などの異常を検出します。
  • 咬合検査:咬合紙や咬合計などの器具を使って、上下の歯の接触状態や圧力分布を測定します。咬合の不正や偏り、歯ぎしりや食いしばりなどの影響を評価します。

以上の検査によって、顎関節症の原因やタイプ、重症度などを診断し、適切な治療法を決めます。

顎関節症の治療について教えてください
顎関節症の治療には、以下のような方法があります。

  • スプリント(マウスピース):上顎や下顎の歯にプラスチックの装置を被せて、夜間の無意識の噛みしめを防ぎます。顎関節や筋肉への負担を軽減させるといわれています。
  • 開口訓練:口を開けたり閉じたりする動作を繰り返して、顎関節や筋肉の可動域を広げます。痛みや開口障害の改善に役立ちます。
  • マッサージや湿布:痛む部位にマッサージや湿布を行って、筋肉の緊張をほぐします。痛みを和らげる効果が期待できます。
  • 行動療法:無意識に歯を噛みしめたり、歯を接触させたりする癖を改善します。この癖は顎関節症の主な原因の一つとされています。
  • 外科療法:上記の方法で症状が改善しない場合に、関節鏡や切開手術を行うことがあり
    上記に加え、患者さん自身による家庭でのセルフケアも重要です。
    食事や姿勢、ストレスなどに気を付けて、顎関節症の予防や再発防止に努めましょう。

顎関節症の治療にかかる費用

顎関節症の治療にかかる費用

顎関節症の治療に保険は適用されますか?
顎関節症の治療に保険が適用されるかどうかは、症状の程度や原因、治療方法などによって異なります。
顎関節症が他の疾患や外傷によって引き起こされた場合や、顎関節の構造的な異常がある場合は、保険が適用される可能性があります。
一方、顎関節症がストレスや習慣などによって引き起こされた場合や、顎関節の機能的な障害がある場合は、保険が適用されない場合が多いようです。顎関節症の治療に保険が適用される場合でも、保険適用の範囲は限られています。
例えば、レントゲンやMRIなどの検査や、マウスピースやスプリントなどの装置、薬物療法や注射療法などの内科的治療は保険が適用されますが、歯科矯正や顎関節手術などの外科的治療は、保険が適用されないことが多いようです。
顎関節症の治療の費用はどれくらいですか?
初診時の診察や検査にかかる費用は、約2,000〜3,000円程度です。
治療法の一環として作製されるスプリントは約5,000円、通院時の調整やメンテナンスにかかる再診費用は約1,000円で、いずれも保険適用です。
保険適用となる重度の顎関節症には外科的治療が必要な場合があり、費用は症例により大きく異なります。
上記の費用は保険適用の一部負担金の目安であり、保険適用外の治療や個人差による変動も考えられます。
具体的な費用については、歯科医院に直接お問い合わせください。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで顎関節症と病院についてお伝えしてきました。顎関節症と病院の要点をまとめると以下の通りです。

  • 顎関節症は、歯科・口腔外科での治療が推奨される
  • 顎関節症の治療法には、生活指導・理学療法・マウスピース・薬物療法などがあるが重症化すると外科手術が必要になる場合もある
  • 顎関節症の治療にかかる費用は、保険適用の場合2,000〜5,000円程度が目安とされている

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
坪光 玄義歯科医師(地挽歯科医院)

坪光 玄義歯科医師(地挽歯科医院)

鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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鶴見大学歯学部 卒業 / 平成24年歯科医師免許証 取得 / 現在は地挽歯科医院、蕨にしき町歯科・口腔外科(いずれも非常勤)

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