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舌にできた口内炎が痛い!対処法はある?受診の目安についても解説!

舌にできた口内炎が痛い!対処法はある?受診の目安についても解説!

舌にピリッと走る痛み、鏡で確認すると白い円形の潰瘍…舌の口内炎は、食事も会話もままならないつらい経験ですよね。
本記事では、そんな舌の口内炎の原因と、自宅でできる簡単なケア方法をわかりやすく解説します。

  • 舌にできる口内炎について
  • 舌にできた口内炎の対処法について
  • 受診について

ぜひ最後までお読みください。

舌にできる口内炎について

舌にできる口内炎について

口内炎が舌にできる原因はなんですか?
舌にできる口内炎の主な原因には、機械的な刺激やかみ合わせの悪さ、不十分な口腔清掃、ビタミン不足、生活習慣の乱れなどがあります。
例えば、入れ歯や矯正器具が舌に触れることで炎症が生じたり、歯磨きや舌磨きが不十分な場合に細菌が繁殖して口内炎が発生します。また、栄養不足やストレス、睡眠不足も口内炎の発生を促進します。
口内炎を予防することはできますか?
口内炎を予防するためには、いくつかのポイントに注意することが重要です。
まず、規則正しい生活習慣を維持し、バランスの取れた食事を心掛けることが大切です。また、ビタミンB群を多く含む食品を摂取することが推奨されます。さらに、口腔内を清潔に保つために、適切な口腔ケアを行い、歯科疾患の予防と治療を怠らないことが必要です。これらに加え、ストレスをためないように適度に発散することも重要です。

舌にできた口内炎の対処法について

舌にできた口内炎の対処法について

舌にできた口内炎が痛いときはどうしたらいいですか?
まずは、口内を清潔に保つことが重要です。殺菌・消毒作用のあるうがい薬を使用して、食後にうがいを行いましょう。また、ビタミンB群を含むサプリメントを摂取することで、治癒を促進できます。
ビタミンB群は、体内でエネルギーを生み出す代謝過程に欠かせない補酵素として働きます。糖質、脂質、タンパク質の代謝に関与し、エネルギーを効率よく取り出すために重要な役割を果たします。エネルギー代謝以外にも、皮膚や粘膜の健康維持、脳の機能サポート、貧血予防、免疫力向上にも役立ちます。

市販の軟膏タイプや貼るタイプの薬を使用することも方法の一つです。手で触らないようにし、軟膏を塗布する際は手を清潔に保つよう注意しましょう。痛みが続く場合は、歯科医に相談することをおすすめします。

舌にできた口内炎はどのくらいで治りますか?
舌にできた口内炎は、1〜2週間程度で自然に治癒します。一般的な口内炎は、治療を行わなくても、後遺症や跡が残ることはほとんどありません。ただし、治癒が必要なケースで治療が遅れたり、範囲が広がったり、頻繁に再発する場合は、ほかの病気の可能性があるため、早めに医師に相談することが重要です。
特に痛みが強い場合は、市販の治療薬や医療機関での治療を検討すると良いでしょう。
悪化させないためにできることはありますか?
口腔内を清潔に保つことが何よりも重要です。食事後には水でうがいをして食べかすを取り除き、歯磨きも丁寧に行いましょう。さらに、身体に良いとされているビタミンB群を多く含むバランスの取れた食事を心がけ、免疫力を高めることも大切です。

日常生活からくるストレスを軽減し、十分な睡眠をとることも予防につながります。日常生活からくるストレスを解消するためには、いくつか方法があります。
まず、定期的な運動はストレスホルモンを減少させ、気分を向上させる働きがあります。ヨガや瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法も心身の緊張を和らげます。 これらの方法以外にも、刺激の強い食べ物や飲み物を避けることも推奨されます。

受診について

受診について

舌に口内炎ができたら病院に行ったほうがいいですか?
舌に口内炎ができた場合、長期間治らない場合や痛みが強い場合には、病院に行くことをおすすめします。また、口内炎が2週間以上続く場合や、痛みが強い場合は、改めて医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
受診の際には何科にいくべきですか?
受診する診療科は、主に耳鼻咽喉科や歯科です。
耳鼻咽喉科は口内炎の専門的な診療科であり、口内炎の原因を詳細に診断し、適切な治療を提供します。また、歯科も口内炎の治療を行っており、入れ歯や矯正器具などが原因の場合は適しています。
歯科では、口内炎の原因を取り除くための治療や、レーザー治療などの方法も利用できるので、目的に合わせて行くのが良いとされています。
別の病気の可能性はありますか?
例えば舌癌や、ほかの口腔がんの初期症状として口内炎が現れることがあります。これらのがんは、通常の口内炎とは異なり、長期間治らない、しこりがある、舌の色が変わる、出血しやすいなどの症状を伴うことが少なくないです。
舌癌と口腔がんについては、以下となります。
  • 舌癌:舌の表面や内部に発生する悪性腫瘍です。初期症状としては、痛みを伴わない小さなしこりや潰瘍が現れることが多く、進行すると痛みや出血、飲み込みにくさなどの症状が現れます。 喫煙、過度の飲酒、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染などがある方は、発症のリスクが高い傾向にあります。診断は、視診や触診、組織検査によって行われ、治療には手術、放射線療法、化学療法などが用いられます。
  • 口腔がん:口の中のどの部分にも発生する可能性がある悪性腫瘍です。 主な症状には、治りにくい潰瘍、異常な出血、しこり、口内の白色や赤色の斑点、痛みなどがあります。喫煙、アルコール摂取、日光曝露、慢性的な刺激、HPV感染などがある方は発症のリスクが高い傾向にあります。診断は視診、触診、組織検査によって行われ、治療方法は手術、放射線療法、化学療法があります。 手術では、がんが発生している部位とその周囲の組織を切除します。進行したがんの場合、リンパ節や他の隣接する組織も同時に切除することがあります。手術後の回復には時間がかかり、機能や外見に影響を与えることがありますが、がんを完全に取り除くためにベストな方法とされています。

    放射線療法は、高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を破壊する治療法です。口腔がんの治療では、手術の前後に行われることが多く、がん細胞の増殖を抑制し、再発を防ぐ役割を果たします。放射線療法は外部から放射線を照射する外部放射線療法が主流となります。副作用として、口腔内の乾燥、口内炎、味覚の変化などが生じることがあります。

    化学療法は、抗がん剤を使ってがん細胞を殺す治療法です。口腔がんの治療では、手術や放射線療法と併用して行われることが多いです。抗がん剤は全身に作用するため、転移したがん細胞にも効果があります。しかし、化学療法には副作用があり、吐き気、食欲不振、脱毛、免疫力低下などが見られることがあります。治療計画は個々の患者の状況に応じて調整されます。

2週間以上、口内炎が続く場合や、ほかの異常が見られる場合は、早急に医師の診察を受けることが重要です。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで、口内炎の対処法や受診の目安について解説していきました。 要点をまとめると、以下の通りです。

  • 舌にできた口内炎の対処法は、殺菌・消毒作用のあるうがい薬を使用したり、ビタミンB群を含むサプリメントを摂取したりすることが良いとされる
  • 舌に口内炎ができたら耳鼻咽喉科や歯科を受診する
  • 舌癌や、ほかの口腔がんの初期症状として口内炎が現れることがある

舌の口内炎は、適切な対処で早く治せます。 この情報が、ケアの参考になりますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

山下 正勝医師(医療法人徳洲会 名古屋徳洲会総合病院)

国立大学法人 鹿児島大学歯学部卒業 / 神戸大学歯科口腔外科 勤務 / 某一般歯科 7年勤務 / 国立大学法人 山口大学医学部医学科卒業 / 名古屋徳洲会総合病院  呼吸器外科勤務 / 専門は呼吸器外科、栄養サポートチーム担当NST医師

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